店頭に並んでいるパソコンは、どれも同じような装備です。広くて見やすい画面がついていて、マウスとキーボードを使ってホームページを見ていきます。でも、だれもがそんな環境でホームページを見ているのではありません。
公共の場所に設置されたインターネット端末の中には、マウスもキーボードもついていないものがあります。画面がタッチパネルになっていて、指でページを操作します。逆に、キーボードだけという人もいるでしょう。マウスがついていても、好みで、キーボード主体の操作をする人もいます。
綺麗な大画面は、新しいパソコンでは当たり前でも、世の中すべてがカラーの大画面ではありません。冷蔵庫や電話機のような家電製品にインターネット機能を組み込む場合、どうしても小さい画面になってしまいます。
紙に印刷してから読む、という人もいるでしょう。音声で読み上げるブラウザを使って、耳で聴くという人もいます。多くのブラウザで確認するだけでも困難なのに、こういった方法までは、とてもチェックできませんね。
大切なのは、私たちが作るホームページを見ている人は、作る側が想像する以上に多様な方法で、ページを見ているのだということを常に意識することです。たとえば、「ある方法で記述すれば、画面レイアウトを 1mm 単位で正確に調整できる。ただし副作用として、音声読み上げの場合に読み上げる順番がおかしくなってしまう。」こういう極端な方法は採用しないことです。これが、多彩なメディアに無難に対応するための王道です。
作る時には、どうしてもレイアウトだけに目がいきがちですが、美しいだけでなく丈夫なレイアウトというものが、ホームページでは要求されます。真の丈夫さというのは、 1mm とて動かないぞ、という凝り固まったものではありません。見る側の選択したメディアに応じて柔軟に構造を変えつつ対応していける。これこそ、ホームページに必要な丈夫さです。